森の仲間たちin新撰組

「闇夜のカラス」



鳥は鳥目と言いますが、山崎カラスは違います。
夜でもばっちりよく見えて、見落とすことがありません。
しかも、全身真っ黒ですから、闇夜ともなれば何処にいるかもわかりません。
だから、探索にはもってこい。
頭の回転も速いので、副長の土方さんのお気に入りです。
土方さんの指図で、昨日はあっち、今日はこっちと、飛び回っています。
けれど、そんな山崎にも弱点が。
それは、いつも闇夜とは限らないこと。
月の煌々と明るい夜もあれば、昼間に探索をしなければならないこともあります。
さて、そんな時はどうするかというと、山崎得意の変装です。
目立たぬように化けなければなりません。
そのためには、まず化粧です。
全身に白粉を塗りたくり、鏡を見ながら仕上げていきます。
しかし、黒い上から白く塗っても、はっきりいって限界があります。
化けれているようで、化けれていないような?
それに気づかないのは、山崎カラス一人かもしれません。



あなたはさらに、誰に会いに行きますか?
      カバ     

山崎さんの烏は、人目に立たない、ってそれだけの思い込みです。



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