森の仲間たちin新撰組

「馬ににんじん」



原田は目の前ににんじんをぶら下げられると、ついつい走り出してしまうお馬さんです。
それも突っ走るといった方がいい走りっぷりです。
若い頃お腹を斬ったのも、そんな性格が災いしてのことです。
まぁ、傷が浅かったのと、適切な処置で大事には至りませんでしたが。
性格といえば、そういう短気な面もあり何かあると、つい斬れ斬れと、言ってしまいます。
そう言いつつも、剣の腕はさほどではありません。
槍のほうが得意なのです。
槍を取らせれば日本一、と思える単純な男でもあります。
また、なかなかの男伊達ですから女にもて、男たちの妬みを買ったことも数え切れないぐらいあります。
そんな原田ですが、京に来て心惹かれ、伴侶にしたい女性が現れたのです。
が、押して押して押し捲れとばかりに押しているのですが、いっこうに靡いてくれません。
たまには引くことも大事だと思うのですが、原田の頭の中にはそんな観念はありません。
今日も今日とて、押しかけて纏わり付いて、しっしっとあしらわれている原田です。
思いが通じる日は来るのでしょうか?



あなたはさらに、誰に会いに行きますか?
       カバ    

原田は馬賊になったとも言われてますので、馬になってもらいました。



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