さ

サイクラノーシュ(Cykranosh)【 話の舞台】
ハイパーボリア時代の土 の呼び名。現実の土星と異なり岩石惑星で、生命や文明も存在している(あ るいは平行 界に存在する、もう一つの土星かもしれない)。かつてツァトゥグァアトラック=ナチャは、ここに んで いた。

ザイクロトルからの怪物(Beings from xiclotl)【 話の種族】
シャッガイからの昆虫 属する種族。金属光沢を持つ灰色の樹木のような姿で、頭頂部には大きな口が  いている。
元は 星ザイクロトルに住んでいたが、後に移住してきたシャッガイからの昆虫たちに奴隷化され、地球に連 れてこられた。知能はやや低いが、力は強く、護衛などに使 われている。


 し

史上最小の神話小説集 リトル・リトル・クトゥルー【 籍】
出版元:学 研究社。刊行年:2009。編:東雅夫。
クトゥルー神話の本刊行に して企画された「史上最小のクトゥルー神話賞」の応募作品を収録した作品 集。800字以内という 約にも関わらず、本格的な神話作品からパロディ系まで、バラエティ豊 かな内 になっている。

屍食教典儀ししょくきょうてんぎ(Cultes des Goules)【 話の魔道書】
フランスの 族ダレット伯爵によって書かれた魔道書。フランスにおける降霊術、死体食な
どを行う教 について書かれている。その内容の過激さゆえ、出版後すぐにカトリック教会に
糾弾きゅうだんされた。
現存する は少ないが、その内の一冊が、ミスカトニック大学付属図書館に保管されている。 

時間からの影(The Shadow out of Time)【 品】
H.P.ラヴクラフト著。執筆時1934年。 録作品集、ラヴクラフト全集3巻。
突如記憶喪失におちいり、別人のようになってしまったピースリー教授。五年後に元に戻るが、
今度は別人だった五年間の記 を失っていた。やがて彼は、奇妙な夢を見るようになる。それ
は奇怪にして壮麗な、 世界の文明の光景だった……。
狂気の山脈にてで示された宇宙史を 完する、クトゥルフ神話構想の完成形。

邪神宮 闇にささやくものたちの肖像しょうぞう【書籍】
出版元:株式会社学研マーケティング。 行年:2011。企画・監修:児嶋都。著:天野行雄、
飴村行、荒井良、伊藤 二、井上雅彦、岩井志麻子、宇野亜喜良、円城塔、小岐須雅之、京
極夏彦、黒史郎、児嶋 、SONIC、真藤順丈、高橋葉介、嶽本野ばら、平山夢明、フランソ
ワ・アモレッティ、松本 吉、三浦悦子、森馨、山下昇平、山本タカト。
クトゥルフ神 をモチーフにした美術展覧会「邪神宮」出展された15名の美術家の作品を掲 載し、8名の小説 による書き下ろし小説を加えた競作集。

邪神伝説 クトゥルフの呼び声【 籍】
出版元:PHP研究 。刊行年:2009。原作:H.P.ラヴクラフト。漫画:宮崎陽介。
クトゥルフ神話の中核を成す作品クトゥルフの呼び声を漫画化。 話研究家の森瀬繚によるラヴクラフトの生 涯と、神話誕生経緯の解説付きで、神話入門書として 適。

シャッガイからの昆虫(Insects from Shaggai)【 話の種族】
シャンとも呼ぶ。惑星シャッガイから地球に移住してきた種族。はとほどの大きさの昆虫のよう
姿 をしている。
非物質的な存在であり、他者の に入り込み、肉体を乗っ取ることができる。サディスティッ
クな性格で、弱者をもてあそび、苦しめるのを好む。
シャッガイが の天変地異で崩壊した際、神殿であり宇宙船でもあるピラミッド型建造物に 乗り込んで、宇 に旅立った。地球に来る前にいくつかの惑星を経由しており、その過程でザイクロトルからの怪物 を奴 にしている。
アザトース崇拝すうはいしており、地球においてもその 仰を広めようと企んでいる。

シャン【神話の種族】シャッガイからの昆虫を参 

シャダム=エル【神話の神々】シュド=メルを参 

シュド=メル(Shudde-M'ell)【 話の神々】
シャダム=エルとも ぶ。旧支配者の一柱とされる神。その姿はクトーニアンをさらに巨大にしたもの。クトーニアン ちの長老であり、統率 
かつては一族 々、アフリカの遺跡グハーンに封印されていたが、現在は解放されている。
一族を率いて地底を行き来し、クトゥルフの復活を目論もくろんでいる。

シュブ=ニグラス(Shub-Niggurath)【 話の神々】
シュプニクラート、イシュニガラブとも ぶ。旧支配者、あるいは外なる神の一柱とされる神。千のはら みし森の黒山羊などの異名を つ。その姿は、ひづめのある足や巻きひげが出入りする、巨 大な雲状の 
豊穣ほうじょうの女神とされ、生贄いけにえの血と引き換えに、豊作と多産をもたらすという。神話の神々の中でも、 最も多くの信者を持つとされるが、その割に 態はあまり知られていない。
所在地は惑 ヤディスとも、南アラビアの地下都市とも、アザトースの宮廷とも言われる。一説には ハスター、あるいはヨグ=ソトース であるという。

シュプニクラート【神話の神々】シュブ=ニグラスを参 

シュリュズベリイ【神話の人物】ラバン・シュリュズベリイを参 

食屍鬼しょくしき(Ghouls)【 話の種族】
グールとも呼ばれる。死体を んで食べる種族。犬のような顔に、ひづめのある足を持つ。 墓場や地下などに んでいる。また、ドリームランドに住む者もいる。
ある程度の社会性を持ち、 れで行動する。基本的には死体しか食べないが、手っ取り早く
新鮮な死体を るため、生きている人間を襲うこともある。
人間が彼らと行 を共にしていると、徐々に食屍鬼に変貌していくと言われる。

ショゴス(Shoggoths)【 話の種族】
古のものが労働 として生み出した種族。巨大な不定形の黒い塊で「テケリ・リ」という独特の声で 鳴く。非常に強い を持ち、性質は凶暴。
当初は主人に従 で、彼らの都市を建造していたが、徐々に知性を付け始め、最後には反 乱を起こし、古のものの衰退 を決定的なものにした。
現在は、他の種族と 動を共にしていることもある。

真ク・リトル・リトル神話体系【書籍】新編 真ク・リトル・リトル神話体系を参 


新編 真ク・リトル・リトル神話体系1〜6(続刊中)【 籍】
出版元:国書刊行会。 行年:2007〜2009(続刊中)。著:H.P.ラヴクラフトA.ダーレス他。訳:那智史郎 
1982年から 行された『真ク・リトル・リトル神話体系』全10巻から、5、7、8巻を除いて編み 直した作品集。 ラヴクラフト以外の作家の作品を収録。ラムレイやキャンベルなど、第二世代以降 の作家の作品も い。

 収 作品一覧

  1 
 廃都/The Nameless City(H.P.ラヴクラフト
  妖魔の /The Invisible Monster(S.グリーン)
  怪魔の /The Spece-Eaters(F.B.ロング
  俘囚ふしゅうの塚/The Mound(Z.ビショップ)
  電気処刑 /The Electric Excutioner(A.デ.カストロ)
 夜歩く石像/The Horror from the Hills(F.B.ロング
   末エッセイ(東雅夫)

  2 
  納骨堂綺談のうこつどうきだん/The Occupant of the Crypt(A.ダーレス&M.スコラー)
 魔道師の挽歌/The Door to Saturn(C.A.スミス
   のない男/The Tree-Men of M'Bwa(D.ワンドレイ)
   を喰う怪物/The Brain-Eaters(F.B.ロング
 羅喉星魔洞らごうせいまどう/The Lair of Star-Spawn(A.ダーレス&M.スコラー)
  奈落ならくより吹く風/The Thing that Walked On the Wind(A.ダーレス
  屍 の花嫁/The Lady in Grey(D.ワンドレイ)
  暗 /The Sealed Casket(R.F.シーライト)
  彼 よりの挑戦/The Challenge from Beyond(H.P.ラヴクラフト他)
  妖蛆ようしゅの秘密/The shambler from the Stars(R.ブロック
   のない神/The Faceless God(R.ブロック
  嘲笑あざわら屍食鬼グール/The Grinning Ghoul(R.ブロック
  探綺書房たんきしょぼう/The Guardian of the Book(H.ハッセ)
   末エッセイ(鋼谷ジン)

  3 
  セイレムの 異/The Salem Horror(H.カットナー)
  墓地に む恐怖/The Horror in the Burying Ground(H.ヒールド)
  暗黒の接吻せっぷん/The Black Kiss(R.ブロック&H.カットナー)
  セベックの 密/Secret of Sebek(R.ブロック
  メデューサの い/Medusa's Coil(Z.ビショップ)
  触 /The Invaders(H.カットナー)
 ハイドラ/Hydra(H.カットナー)
  幽 の彼方に/Beyond the Thresfold(A.ダーレス
   末エッセイ(菊地秀行)

  4 
   に跳ぶ人/Leapers by Robert(R.A.W.ローンダス)
  深淵しんえんの王者/Spawn of the Green Abyss(C.H.トンプソン)
  爬 類館の相続人/The Survivor(H.P.ラヴクラフトA.ダーレス
   かずの部屋/The Stuttered Room(H.P.ラヴクラフトA.ダーレス
   七の呪文/The Seventh Incantation(J.P.ブレナン)
   虫/The Insects From Shaggai(R.キャンベル)
   次元通信機/The Plain of the Sound(R.キャンベル)
  ポーの末裔まつえい/The Dark Brotherhood(H.P.ラヴクラフトA.ダーレス
   界へのかけ橋/The Horror from the Middle Span(H.P.ラヴクラフトA.ダーレス
   末エッセイ(朱鷺田祐介)

  5 
  深 の罠/Cyprus Shell(B.ラムレイ)
  大いなる 還/The Sister City(B.ラムレイ)
  ク・リトル・リトルの 怖/The Horror Out of Lovecraft(D.A.ウォルハイム)
  妖蛆ようしゅの館/The House of the Worm(G.マイヤース)
  闇に潜むあぎと/Usurp the Night(R.E.ハワード
   /The Well(R.ジョーンズ)
  墳墓ふんぼの王/The Dweller In the Tomb(L.カーター)
 シャッガイ/Shaggai(L.カーター)
   の詩人/The House In the Oaks(R.E.ハワードA.ダーレス
  インズマスの 像/Innsmouth Clay(H.P.ラヴクラフトA.ダーレス
  盗まれた /Rising With Surtsey(B.ラムレイ)
  続・深海の /Deep-Sea Coch(B.ラムレイ)
  呪術師の 輪/The Rings of the Papaloi(D.J.ウォルシュJr)
   末エッセイ(黒史郎&山下昇平)

  6 
   (R.キャンベル)
  クラウチ・エンドの /Crouch End(S.キング)
  不知火しらぬい/The Star Pool(A.A.アタナジオ)
  木乃伊ミイラの手/The Second Wish(B.ラムレイ)
 シャフト・ナンバー247/Shaft Number 247(B.コッパー)
   末インタビュー(魔夜峰央)


 す

水神クタアト(The Cthaat Aquadingen)【 話の魔道書】
作者不明の魔道 。その表紙は人皮で装丁されており、時に汗すら流す。
クトゥルフなど、水棲の旧支配者、およびその眷属けんぞくについて書かれている他、怪物バグ=シャースを退散さ せる呪文、邪悪な力を遮断しゃだんするナアク=ティトの障壁などにも言及げんきゅうされている。 
推定で五冊が 存しているとされ、その内の一冊は、タイタス・クロウが所有している。

ズシャコン(Zuchequon)【 話の神々】
ズ・チェ・クォンとも呼ぶ。旧支配者の一柱とされる神。 く静かなるもの等の異名を持つ。ウボ=サスラの子 供だという。 
特殊な鐘の音色によって 喚される。出現すると同時に、周囲を完全な闇に閉ざすため、姿 は知られていない。一説には、この がズシャコンそのものだという。
彼がもたらした に包まれると、目に強烈な痛みを覚え、ついには痛みから逃れようと、自
ら目をえぐり出してしまう。

スミス【作家】クラーク・アシュトン・スミスを参 


 せ

精霊説【神話の概念】四大精霊説を参 

セラエノ(Celaeno)【 話の舞台】
プレアデス星団(すばる)の七つの 星の一つ。その第四惑星には、旧支配者旧き神から盗んだ知 識を納めた大図書館がある。人間が辿り着くには、黄金の蜂蜜はちみつビヤーキーの力を りるしかない。

セラエノ断章(The Celaeno Fragments)【 話の魔道書】
シュリュズベリイ博士によって書かれた 道書。
博士がセラエノの大図書館から得た知識を元に書かれた。旧支配者やその眷属けんぞくから身を守る方法などが 記されており、クトゥルフと戦う博士の大きな 器となった。
この世に一 しかなく、ミスカトニック大学付属図書館に厳重に保存されている。

セレファイス(Celephais)【 品】
H.P.ラヴクラフト著。執筆時1920年。 録作品集、ラヴクラフト全集6巻。
子供の頃、夢で見た美しい都セレファイス。没落した貴族の末裔まつえいである主人公は、現実に疲れ、あの夢 の都に戻りたいと願う。果たして いは叶い、彼はクラネスなる別人として、夢の世界で らす ようになるが……。
ドリームランド編の原 とも言うべき作品。

セレファイス(Celephais)【 籍】
出版元:メディアワークス。 売元:主婦の友社。刊行年:1994。著:伏見健二。
現代の日本を舞台に、過酷な宿命を背負った少女の葛藤かっとうと青春を描く。主人公の水沢祐紀みずさわゆうきはごく普 通の少女だが、一つだけ周囲に していることがあった。それは、魚のような奇怪な容貌をし た父親の存在。ある日、転校生の東宮騎八郎とうぐうきはちろうが、父親を訪ねてくるが……。
性的な 現があるので、未成年者の購入は注意されたし。

セレファイス(Celephais)【 話の舞台】
ドリームランドのオオス=ナルガイの谷にある 市。元は現実世界の人間だったクラネス王によって  められている。
大理石の 壁と青銅の大門に守られ、中央にはバラ色の水晶でできた神殿がそびえる、世
にも美しい都。雲 の都セラニアンとは姉妹都市のような関係で、クラネス王は半年おきに双
方に滞 している。

尖塔の影(The Shadow from the Steeple)【 品】
R.ブロック著。執筆時1950年。 録作品集、暗黒神話体系シリーズ クトゥルー7巻。
ラヴクラフトの『闇をさまようもの』の続 。前作の主人公ブレイクの親友フィスクは、長年友人の死の 真相を追い求めていた。ブレイクの 録から、謎の物体輝くトラペゾヘドロンと、それを処分したという人物のこ とを るが……。
ニャルラトテップの陰謀 というイメージを定着させた作品。

戦慄のクトゥルフ神話 狂気の山脈【 籍】
出版元:PHP研究 。刊行年:2010。原作:H.P.ラヴクラフト。漫画:宮崎陽介。
クトゥルフ神話の壮大な宇宙年代 が、始めてその姿を現す作品狂気の山脈にてを漫画化。巻末ではア ーサー・C・クラークによるパロディ小説「陰気な山脈にて」を掲載けいさい


 そ

外なる神(Outer Gods)【 話の概念】
クトゥルフ神話における 格の一種。旧支配者の中でも特に強力な、アザトースアブホースウボ=サスラシュブ=ニグラスダオロスニャルラトテップヨグ=ソトース こう ぶこともある。 
彼らは 宙の力を擬人化させた存在であり、その力はほとんど無制限と考えられている。 一方、 ら以外の神々(狭義きょうぎの意味での旧支配者)は肉体を持ち、ある程度は物理法則にも従う“生命  ”ではあるようだ。

そは永久とこしえに横たわる死者にあらねど、測り知れざる永劫えいごうのもとに死を超ゆるもの(That is not dead which can eternal lie, and with strange aeons even death may die)【 話の定型句】
ネクロノミコンに記された 句。直訳すれば「それは永久に横たわったままの死者ではない。怪異なる 時(もの?)の到来と共に、 すら死を迎える」。
無名都市についてうたったものだが、神々がいずれ復活することも暗示した、二重の意味が込めら れていると われる。